腹腔鏡手術

腹腔鏡手術とは?

通常の手術では、お腹を数cm開き、体内の処置をしていくことになります。そのため、身体への侵襲が大きく、完治した後も大きな傷跡が残ってしまいます。一方で、腹腔鏡(ふくくうきょう)と呼ばれる特殊な装置なら、お腹にストローのような管を3本差し込み、その穴から筒状の小型カメラやハサミを入れてお腹の中の処置を進めていくことができます。当然、傷口は非常に小さくなりますが、それだけでなく、術後には歩いて帰れるくらい、身体への負担も少なくなります。

腹腔鏡手術の特徴

メリット

  • 痛みを減らしてあげられる
  • 傷が小さい
  • 回復が早い
  • 高性能カメラによる鮮明な画像を使って手術ができる
  • 胃腸機能の回復も早い
  • 内臓が癒着するリスクが減る

デメリット

  • 開腹手術よりも手術費用が高い
  • しっかりとした術前検査が必要
  • 予想外の出血などが起きた場合は、開腹手術に移行することがある
  • 気腹による循環障害の報告がある

腹腔鏡手術の適応症例

  • 避妊手術
  • 潜在精巣摘出術
  • 肝臓・腎臓・膵臓などの生検

腹腔鏡手術(避妊手術)の様子

この様に、器具を腹腔内に挿入するためのトロッカーを設置します。

画像左側がお顔側で、右がおしり側です。

筒状の小型カメラ、鉗子、超音波メスを挿入しています。

お腹の中で、卵巣や子宮を処理します。

高性能のカメラ、最新のLEDのライトを使用しており、明るく、拡大されているため、非常に鮮明です。血管も肉眼より明瞭に確認できます。

お腹の中で、卵巣や子宮を処理します。

通常の開腹の場合、お腹の外に引き出して処理します。靭帯が伸びるため、強い痛みが伴います。

この様に、お腹の中で引っ張る事なく、処置ができるため動物に優しい手術方法です。

卵巣、卵巣•子宮を切除した後は、1〜2糸縫合し、終了です。

出血量も開腹より少ない傾向にあります。

手術後1週目です。画面左側がお顔側です。

ほとんど傷跡も残りません。

腹腔鏡補助下 膀胱結石摘出術

膀胱結石を摘出した後の画像です。

通常、閉腹後にX線検査にて確認しますが、小さな結石はうつりません。取り残しがあると、再度開腹し、膀胱を開く必要があるので、麻酔時間も延長し、負担になります。

当院は摘出後に、腹腔鏡にて膀胱内の目視を行い、結石の取り残しの有無を確認しています。

本症例は、画像の様に取り残しを確認し、摘出を行なっています。

「膀胱の出口」の奥は、尿道の出口となり、上の画像の様にカテーテルが通っていました。

つまり、膀胱内の結石の取り残しが無い事が言えます。

膀胱結石の手術は、技術的には易しい部類に入るかもしれません。

ただ、取り残しがあると、それが尿道に詰まってしまったり、繰り返す膀胱炎の原因となります。

膀胱結石の手術をお悩みであれば、是非ご相談下さい。

腹腔鏡下 肝生検

原因不明の肝酵素の上昇でお困りではないですか?

よく分からないけど、何となく肝臓のお薬をずっと飲んでいる、何が悪いのかよく分からない、、。

その様な場合は、腹腔鏡を用いた肝生検が良いかもしれません。

通常、生検をするためには、人間の手をお腹の中に入れる必要があるので、10〜15cmの傷口になります。

腹腔鏡であれば、0.5〜1cmの傷口が2、3ヶ所で、安全に行う事ができます。

画像の様に、5mm四方の組織を採材しても出血は少量です。

しかしながら術前の十分な検査は必須で、肝生検が必要と判断した時のみ行います。

原因不明の肝酵素の上昇でお困りでしたら、ご相談下さい。